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A crescent moon
第10章 白光
道の真ん中で泣いてる女の子がいた。
「グスッ..」
「泣いてるの?」
「フェッ..グスッ..」
私は泣き続ける小さな女の子に近づいた。
「どうして?一人?寂しい?」
ふるふると頭を振る女の子。
目を擦る手を外してみると、小さい顔が私を見上げた。
(見たことない子...)
「お母さんは?お父さんは?」
「私、一人イヤだ…」
「えっ..?」
私は女の子の顔を覗き込んだ。
「ずっと一人なんてイヤだったから、嬉しかったの..」
「ねぇ、何言ってるの?」
意味がわからず聞き返すと、ふっと笑った。