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A crescent moon
第11章 愛愛
ー今日は良子と飲みにいってくるね~-
毎回メールをくれる。
夜は寂しいのか電話もくれる。
うれしかった。
ずっと仕事が終わって家に帰り、夕飯を適当に済ませて寝るだけの日々に光がさしていた。
好きな女とするキスは、こんなにも緊張するのかと、それすらも愛おしい。
処女をささげてくれた彼女が愛おしい。
交際は一年、二年…と続き、俺は決心していた。
(美和は、俺が幸せにする。二人で幸せな家族を持ちたい。)
初めてデートしたレストランでプロポーズしたとき、彼女は泣いて喜んでくれた。
ただひとつ、養母は病気で死んだということにしていた。
美和は優しい子だから悲しむに違いなったから。
すぐにご両親に挨拶に行くと、温かく迎えてくれて
久々に家族を感じて涙が出そうになった。
俺は美和も、美和の家族も大切にしたいと思ったんだ。