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A crescent moon
第11章 愛愛

大きく見開いた美和の目。
イヤだった。
喜びより焦りと驚きが浮かんでいたから。
慌てて駆け寄ってきた美和に、「後で話がある」というと、顔が強張った。

幼なじみだという仙道という男は、きっと良い奴なんだと話していてわかる。
美和が絡んでいなければ、俺はもっと話がしたいくらい気持ちの良い男だ。
だから余計に腹が立った。

夕食を終え、皆が寝静まったころ、無理やり客間で眠る仙道の横に押し倒すと、美和は泣いて嫌がった。

美和が好きだったという話は間違いない..けど、仙道も美和を好きだったに違いない。
目で、口調で、そして卒アルのメッセージでわかる。

とにかく行き場のない、焦りと怒りと悲しみを美和の身体にぶつけた。

途中から隣で仙道が泣いているのが見え、少し胸が苦しくなる。

(俺は..最低だ..)
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