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A crescent moon
第11章 愛愛
そしてー
あの夜。
俺の知らない男と身体を重ねた美和。
良子さんの電話を使い、いつもの様に対応しながらも腹の中は煮えくり返っていた。
心臓が痛い。
美和が離れる。
怖い。
イヤだ....!!
マンションに戻る途中、夜中まで開いている業務用のホームセンターに寄った。
自分の手が勝手に、長い鎖とペンチ、そして南京錠にのびていた。
ただただ美和を失いたくない思いばかり、頭がぐちゃぐちゃだった。
家に戻ると、扉の前でドアノブに手を延ばしたり引っ込めたりする美和がいた。