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A crescent moon
第1章 prologue
ザザーン....
夕陽が沈みかける水平線を見つめ、私は崖に打ちつける波の音を聞いていた。
「...ンン~ンン..ンンーン..ンーンンン..」
あの曲を口ずさみながら、少し前にでる。
すぐ下には赤く照らされた海が広がっていた。
その時後ろから男に呼ばれた。
「へい!お嬢さん!いつまでそうしてるんだ?ここらは日が沈むのが早いんだ。」
訛りのある英語に、私はゆっくり振り向いて、サングラスを外すと
「すぐ行くわ。」
と答えた。
もう一度沈みかけた夕陽を見て、私はサングラスをかけ直すとタクシーに戻る。
タクシーに乗り込むと、運転手が車を出しホテルに向かった。
ラジオから聞こえる音楽に耳を傾ける。
すると彼がチラッとミラー越しに私をみた。