パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第1章 prologue

「気は済んだかい?」

「..ええ。ありがとう。」

彼の優しい声に笑って外をみた。
もうすっかり夕陽は沈んでいる。

「..本当に早いわね。ここの夕陽..」

「ああ。しかし綺麗だろう。」

「ええ、とっても。」

本心から答えると、嬉しそうに笑ってまた私をみた。

「お嬢さん、死ぬつもりかと思ったよ。」
「まぁどうして?」

「あそこに来る客は、自殺願望があるやつが多いのさ。地元じゃ、“終わりの岬”って呼ばれてる。夕陽も死も迎え入れる岬さ。」

「....ぴったりなネーミングね。」

私はふと視線を落とし、思わず笑ってしまった。