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A crescent moon
第12章 再起

「ヨシキ..」
「....美和。」
私の前に今、彼がいる。
それを確認するように何度も名前をよんだ。
ヨシキはその度に、優しく頭をなでてくれた。
こんな心地よさを感じたのは何時ぶりだろうか。
まるで自分が、羊水の中で安心感を持って眠る胎児のようだった。
「..よし..き....」
暗い夢に引き込まれていく。
毎日みる夢。
でも今は灰色がかっていた。
トクン..トクン..
心地良い音。
そして額に優しい何かが押し当てられる。
久しぶりにゆっくりと眠りについた気がしたー

