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A crescent moon
第13章 逢瀬

先に沈黙を破ったのはヨシキだった。
「乾杯、しよっか。せっかく再会できた記念に、ね。」
遠慮がちな彼の言葉にグラスを持ち、カツンと当てた。
甘い味が口に広がる。
こんなに美味しいワインは初めてだった。
「ここで住むってどういうこと?」
「…そのままの意味。俺ほぼここに住んでるみたいなもんだしさ。美和がいたら嬉しいし、どうせ良子ちゃんのとこ出てくつもりだったんなら、一緒にどうかなって。」
「…」
「でも…」
「……ごめん、違う。」
「え?」
ヨシキはふっと笑うと、私を真っ直ぐに見た。
あの、青い深い目で。
逸らすことができない瞳で。
「ちがう。俺が…美和に一緒にいて欲しいんだ。」
「乾杯、しよっか。せっかく再会できた記念に、ね。」
遠慮がちな彼の言葉にグラスを持ち、カツンと当てた。
甘い味が口に広がる。
こんなに美味しいワインは初めてだった。
「ここで住むってどういうこと?」
「…そのままの意味。俺ほぼここに住んでるみたいなもんだしさ。美和がいたら嬉しいし、どうせ良子ちゃんのとこ出てくつもりだったんなら、一緒にどうかなって。」
「…」
「でも…」
「……ごめん、違う。」
「え?」
ヨシキはふっと笑うと、私を真っ直ぐに見た。
あの、青い深い目で。
逸らすことができない瞳で。
「ちがう。俺が…美和に一緒にいて欲しいんだ。」

