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A crescent moon
第14章 進退

身体中に噛み跡ができるし、声は枯れるしで、次の日が仕事だったときは全身がダルい。

それでも苦痛はないし、逆に日に日に彼に触られ噛まれる所が敏感になっていくのを感じていた。

週に3日は帰ってきてくれるし、高坂さんが一緒だということは仕事だということもわかっている。

ただ、水曜日だけは…

なぜか水曜日だけはヨシキは絶対帰ってこない。

そして決まって高坂さんは一人で私たちの部屋にやってきてご飯を食べていく。

何故かは聞けなかった。

もし他に女がいるのならそれも仕方ないと思っていた。

高坂さんからは初めから話は聞いていたし、私だってほぼナンパの延長で転がり込んだようなものだったから。

だからあまり気にせず、帰ってきてくれる日々だけを幸せに感じて私は私の時間を大切にしていた。
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