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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第51章 君は天然色
(ゴーッ…)

時は流れて…

日本時間11月2日の朝7時頃であった。

A・Bの2班のメンバーたちが乗っている専用機が大阪伊丹国際空港に到着した。

A・Bの2班のメンバーたちは、専用機から降りたあとタラップ下に停まっている80人乗りの特大バスに乗り込んだ。

バスの車内にて…

バスに設置されているテレビの画面にNHK総合テレビが映っていた。

この時間は、NHKニュースおはよう日本が放送されていた。

A・Bの2班のメンバーたちは、座席についたあと風香《フー》ちゃんと子守女《こもりめ》さんたちから受け取ったサンドイッチと紙パックの毎日牛乳で朝食を摂った。

朝食を摂ったあと、子守女《こもりめ》さんたちから受け取った日本経済新聞と雑誌『ナンバー』を読んだ。

そんな中であった。

日本経済新聞を読んでいたミンジュンさんがめんどくさい声で言うた。

「この最近の新聞記事は、北朝鮮関連ばかりでうんざりよ…」

ミンジュンさんの近くの席に座っているたつろうさんがミンジュンさんに言うた。

「今年9月に小泉内閣総理大臣《ないかくそうりだいじん》が電撃訪朝した日以降からでしょうか?…拉致・核・ミサイル…やっかいな問題があちらこちらにあるので、問題が完全に解決するのはより多くの時間がかかると思います。」
「いいかげんにしてほいしわ…他に書く記事は山のようにあると言うのに…まったくたまったもんじゃないわよ…」

ミンジュンさんは、ブツブツ言いながら読みかけの日本経済新聞をひざの上に置いた。

この時、私はCDウォークマンで歌を聴きながら窓に写る風景を見つめていた。

イヤホンから大瀧詠一さんの全曲集に収録されている歌がたくさん流れていた。

歌を聴いている私は、左腕につけているカシオ・ウェブセプター(ソーラー・マルチバンドシックス電波腕時計)を見た。

もうすぐ8時だ…

(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)

時計のはりが朝8時になった。

バスが出発したと同時に、テレビの画面が消えた。

バスは、大阪伊丹国際空港を出発したあと阪神高速道路を通って目的地へ向かった。
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