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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第98章 さらばシベリア鉄道
時は、2013年1月8日の午前11時頃であった。

またところ変わって、中国東北部・内モウコ自治区のマンシュウリの中心地にあるプロテスタント系の教会の敷地の中にある霊園にて…

この日は、セヴァスチャンじいさん(私の実父)の三十五回忌の法要がいとなまれた。

セヴァスチャンじいさんは、太平洋戦争が終結した翌年にここに移り住んだ。

35年前の冬、自宅の寝室で病気療養中に心不全で亡くなった。

A班のメンバーたちとゆなさんとゆみさんは、神父さんと一緒にセヴァスチャンじいさんの墓前に並んでいた。

神父さんは、私に大きな花輪を手渡した。

神父さんから花輪を受け取った私は、セヴァスチャンじいさんの墓前に花輪をお供えした。

その後、メンバーたち全員は静かにいのりをささげた。

(プォー!!プォー!!ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン!!)

時は、午後8時過ぎであった。

A班のメンバーたちとゆなさんとゆみさんは、シベリア鉄道の夜行列車に乗ってハルビンへ向かった。

私がいる個室にて…

ベッドに横たわっている私は、エクスペリアのウォークマンで歌を聴いていた。

イヤホンから大滝詠一さんの歌の全曲集が流れていた。

その中で『さらばシベリア鉄道』を一曲リピートにセットして聴いていた。

私はこの時、2歳くらいの時に大好きなママ(当時・22歳)と一緒にマンシュウリ近郊にある草原に行った。

人生で初めて恋をしたお相手は、ママである…

人生最初のデートは、おててをつないでゆっくりと草原を歩いた…である。

時は、1950年の5月はじめ頃だった。

ママと私がやって来た草原は、マンシュウリハイラル区から南へ200キロ先にあった。

中国とモンゴルの国境付近にある小さな場所だった。

第二次世界大戦中に発生したノモンハン事件の舞台となった草原と言えばわかると思う…

時は、午後2時半頃であった。

2歳の私とママは、遠くに見えるゲートを見つめていた。

ゲート付近には、多くの人たちが往来していた。

2歳の私は、ママに声をかけた。
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