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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第117章 もし君を許せたら
「寝れば治るわけないでしょ!!…ここ10日の間、あんたの様子をみたけど…ジンジョウじゃないわよ!!」

ゆかさんは、子守女《こもりめ》さんたちと一緒に雑用をしている風香《フー》ちゃんに声をかけた。

「風香《フー》ちゃん!!」
「はい。」
「この10日の間のゆきの様子はどうだったの!?」
「1月20日頃から、先生の具合が悪かったことは知ってます…でも…たしか、神戸のホテルに宿泊した夜から…おかしかった…ようです。」

ゆりさんは、困った声で言うた。

「その日はたしか、徳島のお母ちゃんの法要に行ったわね…その日の夜からゆきは具合が悪かったのね。」
「はい…先生はそれまでおだやかでした…しかし…急にこわい顔でわたしに『お茶をおいれして…』と言いました…それからもずっと…先生はこわい顔でいました。」

この時、ゆいさんが『思い出したわ…まさかとは思うけど…』と言うてからこう言うた。

「うちのジョシコー時代に6年間同じクラスにいた…神子森《みこのもり》なお美ちゃんがそうだったわよ…あの子はたしか…高3の卒業式の翌日に…亡くなったのよ…2月の登校日に…ヒンパンにオウトを起こしたのよ…卒業式の日に…ものすごくこわい表情を浮かべていたわ…その翌日に…自宅で暴れまわった末に倒れたのよ…その後…亡くなったの…なお美ちゃん…くも膜下出血で亡くなったのよ!!…なお美ちゃんは…抱え込みやすい性格だったのよ…亡くなる一年前に…静岡へ嫁いたお姉さんが…赤ちゃんを誘拐した事件でケーサツに逮捕されたことを筆頭に…家庭内で次々と不幸事に見舞われたのよ…高2の終了式の翌日にオウトを繰り返すようになったのよ…それで…」

この時、ゆきさんが『やめて!!』と叫んだあとその場に座り込んだ。

座り込んだゆきさんは『頭がいたい…』と言いながら泣いた。

風香《フー》ちゃんは、座り込んだゆきさんの両肩を抱いた。

ゆりさんは、ものすごく心配げな表情でゆきさんに言うた。

「ゆき、手遅れにならないうちに医者に行った方がいいよ…うちの知人が働いている病院に検診の予約を手配しておいたから…それと…ゆきがしていたお仕事の一部を風香《フー》ちゃんと順子《よりこ》さんなどに分散して引き継ぎをするのよ。」

ゆかさんは、ものすごくつらい声でゆきさんに言うた。
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