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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第165章 誰でもいいわけないじゃない
「それはダメです!!」
「どうしてダメなのかなぁ〜」
「和真《かずま》は私立高校《メートク》やめてジエータイに行きました!!だからぼくも大学をやめて防衛大学校から幹部自衛官を目指すと訣意《けつい》を硬《かた》めました!!」
「ほな、大学はどうするのだよ〜」

麻里子《まりこ》は、ものすごくコーフンした声で言うた。

「榎原市長《せんせい》、智之《ともゆき》は家を出て幹部自衛官になると訣意《けつい》したのです!!和真《かずま》もガッコーを休んでばかりの日がつづいたからガッコーをやめて陸上自衛隊へ入隊したのです!!…久義《ひさよし》が犯したあやまちは、智之《ともゆき》と和真《かずま》に支給されたおカネの中から少しずつ払います!!…うちと主人も、働いて稼いだ分で少しずつベンショウしていきます!!」
「そんなに痛みを押し付けなくてもいいじゃないか…」

福也《さちや》さんは、あきらめ顔で言うた。

「オレ…休職金で支給された3億円を…久義《ひさよし》が犯したあやまちをつぐなうために使うことにしたよ…」
「福也《さちや》。」
「姉さん、それでいいだろ…」
「姉さんはそれでもいいけど…あんたはいいの?」
「オレはいいよ…」

福也《さちや》さんが言うた言葉を聞いた榎原市長《もとしちょう》は『そこまで言うのだったら、言うことはないけど…』と言うた。

榎原市長《もとしちょう》がセッティングしたお見合いの席は、智之《ともゆき》が発した言葉が原因でワヤになった…と言うことにしておく。
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