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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第192章 雨のレクイエム
(ゴォーゴォーゴォーゴォーゴォーゴォーゴォー!!ドザー!!ドザー!!)
時は、9月17日の夕方4時頃であった。
この日、大型で非常に強い台風が西日本にやって来た。
中心付近の最大風速は90ノット(45メートル)…
最大瞬間風速は120ノット(60メートル)…
…の非常に凶暴な台風である。
四国の瀬戸内側も朝から暴風を伴った非常に激しい大雨が降りしきっていた。
この時間、九州地方で記録的短時間大雨情報が連続して発表された…
西日本のあちらこちらで土砂災害・浸水害・川が氾濫する危険度が急激に高まった。
ゆきさんが入院している今治市喜田村《きたむら》の済生会病院周辺も、浸水害の危険度が急激に増した。
病院の近くを流れている川の水位が急激に上昇したので、洪水発生の危機が差し迫っていた。
ところ変わって、ゆきさんが入院している個室病棟《びょうしつ》にて…
びょうしつには、ゆきさんと奈保子《なおこ》がいた。
ゆきさんは、少しずつだが体力が弱り始めた。
この最近、ゆきさんは出された食事を食べなくなった…
または、食べても残してばかりいた…
九州北部豪雨が発生した7月6日を境に、ゆきさんはネクラな表情を浮かべるようになった。
奈保子《なおこ》は、ネクラな表情を浮かべているゆきさんに声をかけた。
「義母《おかあ》さま…義母《おかあ》さま…」
「なによぅ〜」
「もうすぐ、お夕食ですよ。」
「食べたくない…」
「食べたくないって?」
ゆきさんは、ものすごくひねた表情で言うた。
「味つけがうすすぎるから食べれない…」
奈保子《なおこ》は、困った表情でゆきさんに言うた。
「味つけがうすすぎるのはわかるけど、病院のひとは義母《おかあ》さまの体調にあわせて…」
ゆきさんは、ものすごくやっきな声で言うた。
「言わなくても分かってるわよ!!…せやけど、食べれんものは食べれん!!」
奈保子《なおこ》は、ものすごく困った声でゆきさんに言うた。
「それじゃあ、どうしたいのですか?」
ゆきさんは、ものすごくネクラな表情で答えた。
「うちは…このまま…静かに人生を終えたいの…」
「義母《おかあ》さま!!」
「もういいのよ…」
ゆきさんは、ひと呼吸おいたあとひねた声で言うた。
時は、9月17日の夕方4時頃であった。
この日、大型で非常に強い台風が西日本にやって来た。
中心付近の最大風速は90ノット(45メートル)…
最大瞬間風速は120ノット(60メートル)…
…の非常に凶暴な台風である。
四国の瀬戸内側も朝から暴風を伴った非常に激しい大雨が降りしきっていた。
この時間、九州地方で記録的短時間大雨情報が連続して発表された…
西日本のあちらこちらで土砂災害・浸水害・川が氾濫する危険度が急激に高まった。
ゆきさんが入院している今治市喜田村《きたむら》の済生会病院周辺も、浸水害の危険度が急激に増した。
病院の近くを流れている川の水位が急激に上昇したので、洪水発生の危機が差し迫っていた。
ところ変わって、ゆきさんが入院している個室病棟《びょうしつ》にて…
びょうしつには、ゆきさんと奈保子《なおこ》がいた。
ゆきさんは、少しずつだが体力が弱り始めた。
この最近、ゆきさんは出された食事を食べなくなった…
または、食べても残してばかりいた…
九州北部豪雨が発生した7月6日を境に、ゆきさんはネクラな表情を浮かべるようになった。
奈保子《なおこ》は、ネクラな表情を浮かべているゆきさんに声をかけた。
「義母《おかあ》さま…義母《おかあ》さま…」
「なによぅ〜」
「もうすぐ、お夕食ですよ。」
「食べたくない…」
「食べたくないって?」
ゆきさんは、ものすごくひねた表情で言うた。
「味つけがうすすぎるから食べれない…」
奈保子《なおこ》は、困った表情でゆきさんに言うた。
「味つけがうすすぎるのはわかるけど、病院のひとは義母《おかあ》さまの体調にあわせて…」
ゆきさんは、ものすごくやっきな声で言うた。
「言わなくても分かってるわよ!!…せやけど、食べれんものは食べれん!!」
奈保子《なおこ》は、ものすごく困った声でゆきさんに言うた。
「それじゃあ、どうしたいのですか?」
ゆきさんは、ものすごくネクラな表情で答えた。
「うちは…このまま…静かに人生を終えたいの…」
「義母《おかあ》さま!!」
「もういいのよ…」
ゆきさんは、ひと呼吸おいたあとひねた声で言うた。