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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第237章 別離(わかれ)の雨
(ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…)

それからまた3日後の朝10時頃であった。

この日は、1〜2ミリ程度のシトシト降りの雨が降っていた。 

ところ変わって、にしてつ二日市駅にて…

プラットホームに久留米・大牟田方面行きの電車が入った。

ショルダーバッグを持って電車から降りた私は、改札口を通って駅の外へ出た。

ゆうべ、私はドナ姐《ねえ》はんが営んでいる置屋にかつて在籍していたコンパニオンさんからドナ姐《ねえ》はんの韓国人の知人が二日市で暮らしているので、その人の家をたずねたらわかるよと教えられた。

私は、もとコンパニオンさんが書いてくださった地図をたよりに目的地へ向かった。

それからまた40分後であった。

私は、二日市公園に到着した。

ドナ姐《ねえ》はんの知人の人は、この付近にある大東建託のアパートで暮らしている…

その人に聞けば、わかるかもしれない…

そう思った私は、急ぎ足でアパートへ向かった。

しかし、折り悪く私はまたえげつない現場を目撃したようだ。

ところ変わって、大東建託の2階建てマンスリーアパートの前にて…

私がアパートの角をまわろうとした時に、ヤクザの男たち4〜5人が1階の部屋の前で怒鳴り声をあげながらドアを殴りつけていた。

「オドレマンネンイン!!出てこい!!」
「オドレよくも田嶋《うち》の組長を殺したな!!」
「出てこいコラ!!」

こわくなった私は、建物の陰に隠れて身を潜めた。

こわい…

一体、なんなのだ…

身を潜めた私は、ひどくおびえた。

この時、番頭《ばんと》はんの声が聞こえた。

「どないや?」
「竹宮のアニキ、マンネンインのヤローは、裏から逃げたと思います!!」
「そない遠くには行ってへんやろ…引き続き探せ!!」
「へえ!!」

このあと、ヤクザの男たちは番頭《ばんと》はんと一緒にアパートから出た。

建物の陰に隠れている私は、ひどくおびえまくった。
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