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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第238章 恋人よ
それから3時間後であった。

私は、JR二日市駅から鹿児島本線《かごしません》の電車に乗って博多駅まで逃げた。

正午頃にラジオのニュースで今治市で田嶋《くみちょう》と小林と山岡が…松山市北条地区で飯豊会長《かいちょう》が対立している吉岡組《くみ》の連中たちにチャカでドタマぶち抜かれた事件が発生した…と伝えられた。

番頭《ばんと》はんは、マンネンインが田嶋《たじま》と対立している吉岡組《くみ》を利用したと聞いたのでソートー怒り狂っていたようだ。

飯豊会長《かいちょう》は、二岡総裁《そうさい》のもとにいたもと使用人でいっぱいかわいがられていた…

もちろん、二岡総裁《そうさい》もオカンムリになっていたと思う。

次は、私が命《たま》とられるかもしれない…

身の危険を感じた私は、明日の朝イチで大阪にある入国管理局《ニュウカン》へ行こうと決意した。

その日の夜遅くであった。

私は、博多中洲川端の那珂川沿《かわぞ》いにある公園で営業している屋台にいた。

屋台にいる私は、一人でお湯割りをのみながら考えごとをしていた。

明日、どうしようか…

もう一度、二日市へ行こうか…

それとも、大阪の入国管理局《ニュウカン》へ行こうか…

私は、ひどく悩んだ。

通りのスピーカーから五輪真弓さんの歌で『恋人よ』が流れていた。

歌を聴いた私は、泣き出した。

「うううううううううううううううううう…おっちゃん、お湯割り!!」

私は、泣きながらおっちゃんにおかわりを頼んだ。

おっちゃんは、なにも言わずにお湯割りを作ったあと私に差し出した。

つらい…

おんまくつらい…

もう、日本《このくに》にいるのはイヤだ…

生まれ育ったフレンチリバー(カナダ・プリンスエドワード島)へ帰りたい…

大好きなママのもとへ行きたい…

今の私は、喪失モードにおちいったので生きる気力がない…

サイアクだ…

ドナ姐《ねえ》はんが行方不明になった…

大番頭《おおばんと》はんたちがどこにいるのか分からない…

おまけに、番頭《ばんと》はんと二岡総裁《そうさい》に目ぇつけられた…

どうしたらいいのだよ…

私は、のみかけのお湯割りをのみほしたあとガックリと肩を落とした。
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