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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第23章 愚図(ぐず)
「いかんもんはいかんけぇ!!」
「はあ?」
「元教官の弟は、どこのどこまで甘えているのかしらね!!」
「弟さんは、真剣に…」
「そう言える証拠なんかどこにもないのよ!!」
「はて、それはどう言うことでしょうか?」
「イワマツさんは、陸上自衛隊少年工科学校《りくじのだんしこう》〜防衛大学校にいたから分かるでしょ!!」
「はい。」
「元教官の弟さんは、ケンキューが世に認められたので表彰したと言うたけど、あれは大ウソよ!!」

女主人は、よりし烈な怒りをこめながら言うた。

「元教官の弟さんは、ケンキューしたいから京都の大学に行ったと言うけど、そんなのは大ウソよ!!元教官の弟さんは、テレビ出演が目当てで京都の大学に行ったのよ!!」
「本当ですか?」
「ケンキューすると言うのはタテマエで、ホンネはテレビで目立つためよ!!…昔も今も、大学生たちはなにを考えているのか分からないわ!!」

女主人は、全身でブルブルと震わせながら怒り狂った。

元教官の弟さんが京都の大学でケンキューに取り組んでいたのはウソだった…

それは本当のことか…

私は、ますます分からなくなった。

話を変えるけど、クイズ番組に出演するために東京大学ヘ行った学生さんたちがいたのはご存じでしょうか?

大むかしは東京大学ヘ進学することは一流の証と言うてたが、今はテレビに出演する目的で進学するから話にならない…

彼らは、一体なにを考えているのかとケンシキをうたがいたくなる…

昭和50年代に朝日放送で放送されていた横山ノックさんと上岡龍太郎さんと和田アキ子さんなどの女性司会者のコイカツバラエティ番組『ラブアタック』があったのを思い出した。

私は、北九州の国道沿いにあるラーメン屋でめしを食っている時にあの番組を見ていたけど、どこが腹立たしい部分があった。

アホみたいにフルコースディナーを早食いしたり、女の子にピーアールするためにいいかげんなカラオケなどをしていた…

女子大生《かぐやひめ》に対して交際を申し込んだ男子学生《アタッカー》が落ちるところがみたいので『落ちろ!!』…と観客たちがはやし立てた…

男子学生《アタッカー》が奈落のそこにおちたらアホみたいによろこぶ…

彼らは、どこのどこまで人をいじくっているのか…

そう思うだけでも腹立たしくなった。
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