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鼓膜から流れ込む愛
第2章 密着した身体
ガシャン!

大きな音に驚き目を開ける。

(どこも痛くない…?)

目の前には倒れた椅子と、驚いた顔をしている青年たち。

「お客様…」

ふいに私の左耳から声が聞こえる。

聞き慣れているはずなのに、いつまでも慣れない声。

「お代は結構です。速やかにお帰りいただけますでしょうか。」

声が聞こえる度に私の耳がゾクゾクする。

(私…今…どうなって…)

足が地面についていない。

私はやっと、片平さんに抱き上げられていることに気づいた。

「は、はぁ?何で俺たちが帰らなきゃいけないんだよ…!」

「他のお客様のご迷惑になりますので」

「他の客って、その女だけだろうが!」

「“大切なお客様”のご迷惑になりますので」

いつもよりも、より一層低い、ドスの効いた声が左耳にダイレクトに聞こえてくる。

静かなのに圧がある。逆らえない凄みを感じる。

「ふざけんな…!こんな店二度と来るかよ…!」

そんなお決まりの捨て台詞を吐きながら、青年たちはそそくさとお店を出ていく。

「不快な思いをさせてしまい申し訳ない…大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫です…」

「もっと早く追い返せばよかったですね…すみません…」

そう言いながら、はぁとため息をつく片平さん。

「ひゃっ…」

「どうしました?どこか痛いところでも…」

「そこで…喋らないで…っ」

片平さんの声が、吐息が、私の耳に流れ込んでくるような感覚がする。

「あぁ…なるほど…」

顔は見えていないが、ふっと微笑んだような気がした。

「そういえば俺の声、好きでしたもんね。告白するほどに…」

私の顔が赤面しているのがわかる。

だが、それ以上に下腹部が、子宮が熱くなっていく感覚がする。

「今、自分がどんな顔してるか分かってます?」

「えっ…?」
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