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愛蜜花 〜優しいSとMの関係〜
第2章 2
私にも分からないと言う事を伝えると、似た者同士ということでか、なんとなく場が和んだ気がした。

聞くと、会社の後輩に頼まれて来たのだけれど、仕事の都合で遅れて来てみたら、後輩達はなんだか和気あいあいと女性たちと楽しんで居るようなので、なんとなく居辛くなってしまって、席を離れた…と言う。

私は…と、事情を話そうと店内を見ると、丁度その女…凛子と目が合った。
すると、周りに軽く会釈をして、こちらに向かって歩いて来たのだ。

『葵ー、ごめんねー。
ありがとねー。』

こちらに軽くてを振りながら、甘ったるい声を出して寄って来た。
そして私の腕を組み、隣の紳士を見る。

『知り合いさん?』

営業スマイルを作りながら私の腕を組み、紳士と私の顔を交互に見てどちらにと言うわけではなく、凛子が質問した。

『ううん、今会っただけだよ。』

と答えると、紳士は優しく微笑んで、『こんばんは』と挨拶をした。
店の中央から凛子の名前を呼ぶ声がして、凛子は腕を解くと、

『じゃあ楽しんでねー。』

と、手を振りながらまた慌ただしく店内の中央へ戻って行った。
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