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愛蜜花 〜優しいSとMの関係〜
第3章 3
下半身の一番熱い部分は避けるように、幸介の手が私の内腿に触れる。
脚を開かせた後は、幸介は両方の手で、下半身の至るところに手を這わせた。
上半身は、幸介の唇や舌が、色々な場所を這っていった。

身体がもぞもぞする。
下半身に少し力が入ったり、少しお尻を動かしてみたり。
それは意識的ではなくて、なんだか条件反射のようだった。
幸介が触れたどこもかしこも、ザワザワする。
その全てを感じたくて、私は目を閉じた。

触れて欲しいところに、届きそうになると離れていくもどかしさ。
けれど、それを口に出せずにいる苦痛。

なんだか、優しい拷問のようだ。
自分では気付いていなかったのだけれど、目を閉じてから私の身体は更にくねくねと動きを増していたのだ。

欲しい…
もっと奥に…

何度頭で囁いただろうか。
それでも、幸介の愛撫は続く。
目を閉じた私はその愛撫と、押し寄せる快楽への欲求を必死で我慢するように、更に固く目を閉じた。

『…欲しい?』

口の動きを止めた幸介。
私は固く閉じた目を開けて、幸介を見る。
下半身は相変わらず、優しく手が這いずり回り、目が私の欲望を捉えているようだった。

唇を軽く噛み、快楽を表に出すまいと堪えている私に、幸介がもう一度言った。

『ここに、欲しい?』

そう言って、熱くなったそこに、軽く手を添えた。
我慢をしていた私の身体は、それに激しく反応をして、小さくくねくねと動かしていた身体を、硬直させてしまった。

恥ずかしく、コクリと頷くと、

『ちゃんと言って』

と、当てがっただけの手の更に中指だけを少しだけ中指に沈めた。

クチャっ…

小さな水音と、快楽に対する欲求が私を襲った。


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