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愛蜜花 〜優しいSとMの関係〜
第5章 5
しばらくして、意識がちゃんとして来て、先に口を開いたのは私だった。
身体はまだぐったりしていたけれど。

『ねぇ?
私なんでここ居るの?』

顔だけを幸介に向けて聞いた。
昨日は、凜子と一緒に飲んで居たはずだった。
で、起きるとここに居て。
…裸だし。

…あ、凜子。
連絡しなきゃだ。
そう思うけど、ぐったりした身体は、まだ動きそうになかった。

『昨日、酔っ払った女の子二人が、あのBARに来たんだよ。
で、一人はマスターの彼女だって言うから安心だし、俺ともう一人は家近いから、一緒に連れて帰るってことになったんだよ。』

……と、いうことだった。
記憶は無いけれども、あの後いつも通り凜子の彼の店に行き、そこに幸介は居たわけ。
幸介も2件目で、この間の後輩たちと飲んで居たらしい。

『それにしても…
女の子が、あんなになるまで飲むのは、如何なものかと思いますけどね。』

と、乳首を人差し指で弾いた。

『…ごめんなさい。』

抵抗することもなく、素直に謝る。
本当、ご迷惑おかけしてばかりで。

『何かあったら、困るの自分だからね。』

と、頭を撫でられた。
たまに…こう優しくされるから困る。
関係が曖昧なのに、キュンっとしちゃうじゃない。
そんなこと、お構い無しなんだろうけどさ。

『悪い子には、お仕置きだね』

と言いながら、幸介はリビングから消えた。
お仕置きって、なんだろう…

戻って来た幸介は仕事着とは違う、少しカジュアルな服装に着替えていた。

『葵も、落ち着いたら着替えておいで。
出かけるよ。』

と言った。

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