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拓也と菜津美
第5章 希望(拓也)
翌朝、彼女から声をかけられても、拓也はまともにその顔を見ることができなかった。

二人で電車に乗り込む。

人に押されたせいなのか?故意なのか?
彼女はその胸の膨らみを、拓也の二の腕に押し付けてきた。
彼女の髪が揺れ、淡いシャンプーの香りが、拓也の鼻孔をくすぐった。

昨日の経験で、オスの本能に目覚めた拓也は少し大胆になっていた。
そうすることが男の責任であるかのように、左手を彼女の乳房へと伸ばす。

上着の薄い生地を通して、しっとりとした、柔らかな温もりが、左手から拓也の全身に拡がっていく。
痺れるような快感が、脳天を突いた。

(ノ、ノーブラだ!)

手のひらが乳房の蕾を、はっきりとらえたのだ。
狼狽しつつも、徐々に左手に力を加え、ぎこちなく揉みあげていく。
ツンと尖った肉の蕾が、白いブラウスの上からでもはっきり見てとれた。
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