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拓也と菜津美
第6章 微笑(菜津美)
翌朝、菜津美はホームに着くと少年の姿を探した。
見当たらない…列に並んでしばらくしても現れない。
(?…)
列を離れ少年を探しに行くと、柱の影でスマホをいじっている彼を見つけた。
(もう…いじけちゃって…)
(手のかかる、お子ちゃまね)
「おはよ!いっしょに並ぼ…」
声をかけると少年は一瞬びっくりしていたが、ようやくかすかにうなづいた。
二人で電車に乗り込む…

もじもじしている少年の二の腕に、菜津美は自らの胸を押し付けた。
(君の為に、今日はサービスよん!)
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