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第1章 教室１

「そうでしょうか。もっと大胆に生けたくて。」

すると先生は、私の身体の両端から、腕を伸ばした。

「だったら、こうした方が。」

先生はただ教えているだけなのに、ドキドキする。

まるで、先生に抱きしめられているみたい。

「近藤さん？」

「は、はい！」

見ると、大人しい花がダイナミックに咲き誇っていた。

「うわー！すごい。」

「ははは。ありがとうございます。でも、近藤さんの生け方をベースにしたんですよ。」

私は先生を見つめた。

笑顔の先生が、私の瞳に映る。

まるで、恋をしているみたいだ。

「次、行きましょうか。」

先生は私の肩をポンと叩いて、どこかに行ってしまった。