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12歳年下の彼とクリスマスする話
第1章 静かな…土曜日

カブとベーコンと
ホウレンソウのスープに

焼きパプリカのマリネ。

それから水菜のサラダに。

メインは…忘れがちだが
エビたっぷりのグラタンだ。

フライパンでバターと小麦粉を炒めて。
牛乳を加えて、味を調えて
ホワイトソースを作って。

カットしたグラタンの具材を
別のフライパンで炒める。

後は…トースターで焼くだけの
状態にして準備したので。
彼が…家に来たら、食べる前に
15分程焼けばOKだ。

彼には合いカギを渡しているから
ガチャガチャと玄関が開いて。

『今日はすいませんでした、巴さん
って、もう夕飯の支度してたんですか?』

「もうって言っても、まぁ…まだ
17時前…だけど…さ。
港斗君、いらっしゃい…。
もう、用事は終わった?済んだの?」

『ええまぁ、済んだと言えば
今日の分が済んだって位ですかね…』

まだ用事は終わって無い様な、
そんな感じの言い方で言って来て。

『あ、そうそう、荷物
全部届きました?揃ってますか?』

「うん、港斗君が来たら
すぐに飾り付け出来る様に、
オーナメントも全部出してあるよ。
私ね…、丁度リビングに、
クリスマスツリーが欲しいなって
思ってたから…、嬉しい…、ありがとう」

玄関で靴を脱いで
上がって来たばかりの港斗に
巴がぎゅうっと抱きついて。
そのまま…自分から彼にキスをする。

『巴さん…、
クリスマスツリーぐらいで
そんなに喜んで貰えるなんて…、
僕も、思ってませんでしたけど…』

「ピンクのツリー、
凄く可愛いね。港斗君」

『まだ組み立てて無いですよ?巴さん。
それに、ピンクのツリーで
喜んでくれてる、巴さんの方が。
ツリーよりも100倍可愛いですけどね』

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