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12歳年下の彼とクリスマスする話
第5章 12月12日の火曜日
冷たいタオルがぬるいタオルに
なりかけた頃にまたレンジで
ホットタオルを作って。
温かいタオルを瞼の上に乗せて
はぁ~っと巴は息を吐き出した。
彼に…会いたいって
素直に言ってしまったけど。
何があったのって聞かれちゃったら。
きっとまた泣いてしまう…気がする。
今…腫れてる瞼の晴れを抑えても、
彼の前で泣いてしまったら。
今よりも瞼を腫らせる事になるんじゃ…。
「あっ…そうだ…っ来てって
言って置いて…お夕飯の用意してないッ」
備蓄してるパスタと
パスタソースは数種類あるから。
とりあえずパスタは出せるけど。
慌てて飛び起きて、冷蔵庫の中を見ると。
とりあえず、ジャガイモと人参と
それから4分の1のキャベツ。
玉ねぎもいつもストックしてある。
ソーセージは3袋の束の残りがあるから。
ポトフ…と…パスタにしよう。
市販のミートソースだけど、
ニンニクを炒めて、冷凍庫の
余ってるミンチ入れて
ポトフの汁をちょっと拝借して
良い感じのしゃばしゃばでも
ドロドロでもない感じに…したら。
どうせポトフに…玉ねぎ使うから。
ちょっと玉ねぎも…増量すれば。
ソースそのままよりも…美味しくなるはず。
どっちみちこの顔じゃ…、
買い物には行けないから。
家にある物で何とかしないと。
冷蔵庫の野菜室に中途半端に
使った残りのちょっと
水分が抜けてしなびつつある
しめじがあったから。
しめじもミートソースと
ポトフにも分けて入れるとして。
「しめじ…このまま、忘れてたら
しなびちゃって、しめじ
使えなくなるところだった…」
100円のしめじは量が少ないからって
150円の方買ったら結局多すぎて
残してた分…のしめじだ。
パスタはソースだけ用意して置いて。
彼が来てから電子レンジの
パスタ容器で茹でるとして。
300円のパスタ容器だけど…
これで4人分までパスタ茹でられるから。
お鍋…にはポトフが入ってるから。
大きな鍋が使えない今みたいな時にも。
これがあれば…本体に湯切り口も
付いてるから、湯切りまで
この容器で済ませる事が出来る。
彼が来るまでに…夕飯を
用意して置かないとって思ったら。
すっかり泣いてた事を忘れてしまって居た。