この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕の麗子さん
第5章 悪友
確かに僕は麗子さんとのセックスにハマっているのかも知れなかった。
それに、女性は朱音と麗子さんしかまだ知らなかった。
隼人には彼女がいる。
それも、同じ歳の彼女だ。
隼人も僕と同じように彼女とセックスをしているに違いない。
「隼人、隼人も彼女とセックスしてるんだろう?」
「あぁ、桃子とセックスしてるさ…」
雨村桃子、これが隼人の彼女の名前だった。
「領、だから、それがなんだっていうんだ?」
「だったら、彼女を思う気持ちも分かるだろう?」
「そりゃ、桃子は独身で人妻じゃないからな。普通に会えるさ…」
僕はそれを聞くとやはり気が滅入ってしまう。
麗子さんとはこの先ずっと一緒にはいられないのだろうか。
そんな事を考えていた。
隼人は4本目のダーツを放った。
そのダーツは真ん中の的に刺さった。
「俺って、天才!!」
隼人は上機嫌にそう言った。
僕はただビールを持ち、それを見ているだけだった。
もっと麗子さんと一緒に居たい。
そう、僕は強く思い始めていた。
店内はビリヤードの球を打ち放つ音が響いていた。