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僕の麗子さん
第6章 苦悩
季節は鬱陶しい梅雨が明けて夏を迎えていた。
連日35℃を上回る様な暑さだった。
でも、夜になるとそれとなく涼しい風が吹いてくるような気がしていた。
それは、僕の気のせいだったかも知れないが。
今夜、麗子さんと一緒に、僕の行きつけの代官山にあるエスニック料理店に食事に行くことになっていた。
麗子さんは、いつも堅苦しいフランス料理やイタリアン料理に飽き飽きしていた様だった。
夫の聡と一緒に食事に行くときはいつもそんな堅苦しい所での食事が多かったからだ。
リーズナブルな料金で気軽に本場のエスニック料理が食べられると知り、麗子さんは喜んだ。
麗子さんの自宅はたまプラーザの美しが丘にあり大きな一軒家だった。
僕らは代官山の駅前で待ち合わせることにした。
この日も天気は良くて昼間は蒸し暑かった。
でも、夜になると日差しが出ない分、涼しく感じた。
代官山の改札出口付近で待っていると、黒のノースリーブのミニワンピに白いレースのカーディガンを羽織った麗子さんが出てくるのが見えた。
手には小さなバーキンのバッグを持っている。
麗子さんは僕を見ると嬉しそうに手を振って見せる。
僕もすかさず手を振った。
「お待たせ…待たせたかしら?」
「いや、僕も今来たところだから…」
「じゃ、行きましょう。案内してね…」
「もちろんだよ…」
連日35℃を上回る様な暑さだった。
でも、夜になるとそれとなく涼しい風が吹いてくるような気がしていた。
それは、僕の気のせいだったかも知れないが。
今夜、麗子さんと一緒に、僕の行きつけの代官山にあるエスニック料理店に食事に行くことになっていた。
麗子さんは、いつも堅苦しいフランス料理やイタリアン料理に飽き飽きしていた様だった。
夫の聡と一緒に食事に行くときはいつもそんな堅苦しい所での食事が多かったからだ。
リーズナブルな料金で気軽に本場のエスニック料理が食べられると知り、麗子さんは喜んだ。
麗子さんの自宅はたまプラーザの美しが丘にあり大きな一軒家だった。
僕らは代官山の駅前で待ち合わせることにした。
この日も天気は良くて昼間は蒸し暑かった。
でも、夜になると日差しが出ない分、涼しく感じた。
代官山の改札出口付近で待っていると、黒のノースリーブのミニワンピに白いレースのカーディガンを羽織った麗子さんが出てくるのが見えた。
手には小さなバーキンのバッグを持っている。
麗子さんは僕を見ると嬉しそうに手を振って見せる。
僕もすかさず手を振った。
「お待たせ…待たせたかしら?」
「いや、僕も今来たところだから…」
「じゃ、行きましょう。案内してね…」
「もちろんだよ…」