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僕の麗子さん
第6章 苦悩

僕はそう言うと麗子さんをエスニック料理店まで案内した。
駅から歩いて10分くらいのところだった。

その間、僕らは他愛もないおしゃべりをした。

「今、私ね、歯医者さんに通ってるのよ。そこの歯医者さん、一発で気に入ったの。何故だか分かる?」

僕は、分からなかったので素直にその事を話した。

「分からないな、どうしてそこの歯医者さんに決めたの?」
「それはね、歯医者さんの先生がとてもイケメンだったからよ…」

麗子さんはそう言うと嬉しそうに笑うのだ。
僕はその話を聞くと笑ってしまった。

「それは、分からないよ、麗子さん。そんなにイケメンな歯医者さんなの?僕、嫉妬しちゃうよ」

麗子さんはそれを聞くとおかしそうに笑う。

「大丈夫よ、領くんの方がキュートで素敵よ…」

そんな会話をしているうちに、エスニック料理店に着いた。
僕は予約を入れていたので直ぐに、窓際のオープンテラス席に通された。

そこのテーブルには一凛の花と、小さな蝋燭が灯されていた。
とても、ロマンチックな雰囲気を醸し出してくれている。

ウェイターが水を持ってオーダーに来てくれる。
麗子さんは熱心にメニューを見ていた。

そこには、美味しそうなエスニック料理が並んでいた。

「麗子さん、飲み物は何にする?」
「何が、お勧めなのかしら?」

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