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僕の麗子さん
第6章 苦悩
僕はメニューを見て麗子さんに説明した。
「お勧めは、生春巻きだね、それにトムヤムクンにガパオライスかな?カルパッチョも美味しいよ」
「そうなのね。いつも領くんはここで何を食べているの?」
「僕は、鶏肉のフォーとか食べるよ。ピリ辛で美味しいんだ…」
麗子さんは僕の話を熱心に聞いてくれる。
僕はとても嬉しかった。
「フォーも食べてみたいわ…」
「でも、フォーは取り分けするのは大変だから、取り分けられるのにしようよ…」
「なら、領くん、お勧めのでいいわ…」
僕はウェイターを呼ぶと生春巻きとトムヤンクンにガパオライスにカルパッチョを頼んだ。
この店に来たら、この料理が一番安定していて美味しいと思ったからだ。
麗子さんは、それに反対しなかった。
「今夜は麗子さんと、いつまでもこうしていたいな…」
それを聞くと麗子さんは、少し暗い顔をした。
僕は分かっていた。
朝を共に迎えることが出来ないことを。
決して、麗子さんとはどこかで一泊するなどできないのだ。
そんな会話をしているうちに、料理が運ばれてくる。
生春巻きにトムヤンクン、ガパオライスにカルパッチョだ。
生春巻きはエビやパクチーが沢山ライスペーパーで巻かれている。
専用のつけタレで食べると格別に美味しい。
トムヤンクンはエビやヒラタケなどが入っていてピリ辛でパクチーが効いていて美味しい。