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僕の麗子さん
第7章 喜び
麗子さんは、少女のように微笑みながらこう言う。
「領くん、ま、眩しいわ…やめて…」
やめてという割にはとても嬉しそうで楽しそうだった。
僕らは砂浜を裸足になって手を繋ぎながら波と戯れた。
僕は最高に幸せだとその時感じていた。
麗子さんは僕の身体にしがみ付いて来ては少女の様に無邪気に笑った。
そんな、麗子さんを僕は大好きだった。
このまま、ずっと今の時間が続けばいいと思っていた。
でも、日は傾き始めていた。
海には綺麗な夕日が落ちてきたのだ。
「領くん、そろそろ帰りましょう…」
「うん、分かったよ…」
僕らはまた車に乗り込むと今度は麗子さんの家に向かって車を走らせた。
麗子さんの自宅には夜の7時ころに着いた。
夕飯の支度をしてから出掛けたのだろう。
料理はすでに出来上がっていた。
「食事はダイニングではなくて、ソファーのあるテーブルで食べましょう…」
麗子さんがそう言ってくる。
僕はワイングラスやら食事やらを一緒にリビングのあるソファーのテーブルに運んでいった。
「今日は何を作ってくれたの?」
「今日は、サーモンの香草焼きよ…」
サーモンは僕の好物だった。
魚と言えばサーモンだった。