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とある家族の裏事情
第2章 裏事情 〜長男の事情〜
同じ大学で仲良しの
せりちゃんにも
言われました………
耳には年上の彼からのプレゼント
だという高そうなピアス
行きつけだという美容室でカット
してもらったお洒落なショートカット
ハリのある素材のシャツを足のラインが
わかる細身くるぶし丈のパンツに
インして、少し高めのヒールパンプスを
履いた"出来る女"みたいな服装の
サバサバした性格の女の子
大学で1番の仲良しが
飲み会の席で………
「らんってさ、ダサいとかじゃ
ないんだけど………
モッサリしてるよね!!」
えぇ、えぇ…………
分かっております……
私のファッションてか……
体型の問題………?
モッサリ感が有りますよね……
でもね、せりちゃん…
155センチで、中肉中背
(いや、少しお腹とかぽよぽよしてる)
兄には大根足と言われてる
私がね…………
短い丈のスカートとか
足のラインがわかるパンツとか
履いたら…………
痛々しいのよ……!!!
今、彼を逆ナンしている方達が
攻撃力 200
だと、しましょう
モッサリ女の私は
攻撃力 5
くらいですよ
勝てん……
勝てねぇよおおぉ………!!!
おっと………
そうこうしてるうちに逆ナンさんは
諦めたようで去って行きました
私は隙間から抜けると横断歩道を
渡り、彼に近付きます
「翔太くんっ!!
ごめん……少し…遅れました……」
らんは俯いて両手で
スカートをギュッと掴んだ
翔太は見ていたスマホをズボンの
ポケットにしまいながら
優しい笑みを、らんに向ける
「大丈夫、そんなに待ってないよ」
(くうぅぅ……………!!!
私の彼氏、優し過ぎるうぅぅ……!!)
翔太は自然な動きで
らんの手を握り、歩き出す
らんの顔を優しい表情で
覗きこみながら
「映画の前に、ご飯にする?
お腹すいた??」
「あっ、家で少し食べてきちゃった…」
「そっか…あっ……!!
らんちゃんが気になるって言ってた
カフェ行ってみる??」
「うんっ、行きたい!!」
らんの顔が嬉しそうに綻んだ