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ふたりの娘
第1章 プロローグ
私は57歳、バツイチの会社員です。と言っても現実はバツ2になっていますが、まだ籍を抜いていないだけです。これからお話しすることは、ふたりの娘についてです。

私は30歳で最初の結婚をしました。相手は22歳、短大を出て私が勤める会社に新卒で入社しました。私とは営業とそのアシスタントの関係となり、よくある社内恋愛の末に結婚となりました。歳の離れた妻はまだまだ子供だったので、しばらくは夫婦ふたりの生活を続けていました。そして出会って10年近くになると、ふたりの間に秋風が吹き始めました。

原因は彼女だけでなく、私も子供だったからでした。お互い少しのことで意地を張り、どんどん会話が減り始めました。しかし互いに関係を元に戻したい気持ちもあり、ふたりでもう一度やり直そうと決めました。そして子供ができ、しばらくは新婚時代に戻ったように親子3人で仲良く暮らしていました。

しかし子供が生まれると、向こうの両親が孫可愛さに家に来ることが増えました。そして私たちへの干渉が始まり、それが原因でまた夫婦仲が悪化したのです。結局、子供が7歳になったばかりのとき、私たちは離婚しました。娘、瑠衣(ルイ)の親権は相手が持ち、私は養育費と引き換えに面会交流権を確保しました。私が45歳、妻は37歳になっていました。そして私は縁があり、離婚直後からまた女性と交際するようになりました。それが今の妻です。

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