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蛇神様の花わずらい
第2章 巫女の一族
身代金目的の誘拐とか……。

まずい。
助けを求めようにも、山を下らなければならないし、そこまで逃げられるとは思わない。

美鎖はガタガタと震え出した。

「怯えないで、大丈夫だから」

金髪の少年が抱きついてきた。
急に温もりに包まれて、美鎖は目をしばたく。

「僕は穂波。ゆっくり思い出してくれればいいから」

近くで見る少年の顔は、天使のようだった。
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