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蛇神様の花わずらい
第16章 穂波の悩み事
目をしばたいたまま固まってしまった穂波に、雪影はグチグチと続ける。

「あなたが蛇だった時、すぐ力を暴走させて洪水や干ばつを起こしそうになるので、何度私が出向いたことか。赤い犬だって、あなたの技が雑だったせいで逃してしまいましたけど、犬ごと消滅させそうな勢いでしたし。罠を張って待っていた私の出番がなくなるかと思いました。美鎖の前で格好つけたいのほわかりますが、少しはこちらにも花を持たせて欲しいところですよ」

怒濤のイヤミに、穂波の頬が徐々にゆるみ始めた。

「そっかぁ、僕、雪影にそんなふうに思われてたんだぁ」

「何を笑っているのですか。私は怒っているのですよ」
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