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蛇神様の花わずらい
第19章 ともだち
「やだ! いやぁ!」

半狂乱で騒ぐ理子から、暗夜が手を離した。

理子は階段の踊り場にうずくまり、体をかきむしる。
その顔は鬼の形相だった。

美鎖の知っていた友人は、もうどこにもいない。

「お待たせしてすみませんね」

声がして振り向くと、寮のエントランスに雪影が立っていた。
隣には黒いスーツを着た初老の男性が立っている。
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