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ストリート・キス
第1章 ストリート・キス
「それ、返して」
「はい?」
「江田くんが吸っているそのタバコが欲しい」
 とろんとした濡れた目で"欲しい"なんて甘ったるくささやかれた僕は、やばいなこの人と思いつつ、どきどきしながらタバコを彼女に返した。



 居酒屋から出ると夜の街に小雨が降っていた。予報どおりだ。折りたたみ傘を開こうとする僕を彼女が止めた。
「私の傘で一緒に帰ろうよ」
 僕の方が背が高いから傘を持ってと言われた。
 相合傘で二人でくっついて歩く。その道をまっすぐ行くと駅に着く。ひと気のない小さな交差点に差し掛かったとき、いきなり抱きつきてきた彼女が、驚いている僕の唇に自分の唇を押し付けたきた。
「ぎゅっと抱いて」
 ささやいてからまたキスされる。思わず僕は、彼女の背中を抱きしめて不意打ちの口づけに応えていた。
 キスなんて久しぶりだったから、女の唇ってこんなに柔らかいんだっけ、なんて、ジーンと痺れたようになっている頭でぼんやり思った。
「そんな力しか出ないの」
「えっ、と」
「もっと強く抱いて」
 差していたはずの傘が道に転がっている。そりゃそうだ。傘を差していたら抱き合ったりキスしたりできっこない。
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