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第3章 古いピアス

「加奈はものすごく大切にされてる。
加奈が気づかなかっただけ」

私が気づかなかっただけ・・・

「吉岡先輩は理由があると思う。
聞いてあげてからどうするか決めても遅くないよ？」

私は「ありがと」と言い終わらないうちに
教室を飛び出した。

吉岡先輩に会わなきゃ。
吉岡先輩の話を聞かなきゃ。

夢中で吉岡先輩の家まで駆けた。


角を曲がったところで
吉岡先輩らしき人が見えた・・・・