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プレイボーイの憂鬱
第3章 古いピアス
「千明。いつ帰ってきたの?」

高校2年の夏に初めて本気になった女。
俺を本気にさせて
俺を夢中にさせて

何も言わずに留学した1つ年上の女。

忘れたことなんかなかったよ。
ずっと好きだった。

その顔も
その髪も
その手も
その声も・・・

すべてすべて、俺の全てだった。

「先週。元気だった?」

そう言いながら彼女の耳に光るピンクのピアスを触り始めた。
癖は変わってないんだな。

お互いがお互いの半身でいられるように
ひと組のピアスを1つづつお互いの耳につけた。

男がピンクかよ。

そういう俺に
潤はピンクが似合うよ。と
クスクス笑いながらカチャンと
ホールを開けてくれたっけ。

それから千明はペアのピアスを触るのが癖になった。

いつも俺がいてくれるような気がすると言って。




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