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禁愛
第14章 展開
「そんな事…どうでも良いんです…今は…もう…どうでも良いんです…」

重い口を栞奈が開いた。

「そんな事を言いたくて私を呼んだの?」

「優を…栞奈さんにお返しします…」

この言葉に栞奈も亨も唖然とした…

「何を今更…!」

亨が立ち上がり…声は大きくなっていた。

「優が、私を抱いたのは…あの日一回だけ…
 結婚しても、心は栞奈さんにあるんです…」

「勝手な事ばっかり言うなよ!」

その時、亨の声にビックリしたのか、

子供の泣きが部屋に響く…

美和は子供を抱きあやしていた。

「美和さん…その赤ちゃんは…本当に優の子なの?」

栞奈が意を決して聞いた。

美和は驚く顔をしている…

「美和さん…答えて…優の子なの?」

美和は何も答えようとしない…

栞奈は…

「私は、優の元には戻りません…」

そう答え…立ち上がり

「亨…帰りましょう…もう…居る必要が無いわ…」
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