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ビッチ女のクリスマス…
第1章 12月23、24、25日の三日間…
 17

 そして東京駅で見送った…

 そう、それはまるで遠距離恋愛のカップルの様な別れ方になってしまった。

 明日の夜には、また、逢える、いや、逢うのに…
 だけど、出来るならば、今夜は一緒に過ごしたかった。

 そして、その想いは、すっかり心が揺らいでしまっているという事であったのだ…

 あんなに自分自身に言い訳してきたのに…

 二人の間に高い壁を作っていたつもりだったのに…

 自ら、このクリスマスという甘いイベントに心を許し、油断してしまった。

 いや、すっかり彼、和哉くんのビッケでは無い、男の一面、顔に揺らされ、ヤられてしまったのである…
 少し悔しかった。

 だけど、この想いは…

 明日、12月25日のクリスマスの夜で終わりにするんだ。

 そしてまた、セフレとして二人の間に高い壁を築き、一線を引くんだ…

 そう、明日の夜までだ。

 わたしはホテルに帰る…

「ふうぅ…」
 まだ、心が揺らぎ、昂ぶっていた。

 そして貰ったペンダントを付けて鏡を見る…
 そこにはすっかり緩み、油断している顔のわたしが写っていた。

「あぁ、ふうぅ…」

 明日までよ、明日の夜まで…

 とりあえず、明日のバスケ大会の最終日を…

 良い結果にしなくては…

 だが、昂ぶりの疼きはなかなか治まらず…
 寝付けない。

 あぁ、これじゃ恋患いだ…
 
 すっかりビッケじゃない、和哉くんという男の一面に惚れてしまったみたいだ…

 ビッケのくせに…

 明日の夜は弄りぬいてやるんだから…

 
 


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