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ビッチ女のクリスマス…
第1章 12月23、24、25日の三日間…
 6

「ふうぅ、さあ、もういいでしょう…」

「あ…」

「明日も仕事なんだから…
 帰って…」


 敢えて…

 敢えて、そう、冷たく言った。

 時刻は午前0時…

 わたしのマンションを利用するようになってからは、明日が平日ならばそんな感じ…
 遅くても、午前1時にはこうして別れるようにしていた。

 決して泊まらないし、泊まらせない…
 それは二人の間に壁を作り、線を引く為にでもある。

「は、はい…」


 これが12月17日日曜日のこと…

 そして…

 予定より少し早く、19日火曜日に生理になり…

『やっぱり生理になっちゃったわ、クリスマス明けまでお預け、ガマン、待てね♡』
 と、LINEを送る。

 すると…
『はい、了解(T.T)』
 こんな返事が来た。

 少し、この前は言い過ぎちゃったかな?…
 なんとなく心が痛む。

 だけど、仕方が無い…

 だがそのLINEがきっかけとなってしまったようで、またビッケはLINE攻撃をしてきた。

『逢いたいっす』

『顔だけでも見たいっす』

『話しだけでもしたいっす』

 本音は、このLINE攻撃は全然イヤではない。

 むしろ嬉しいかも…だ。

 なんだかんだといいながらも、わたしはそんな事を思いながらも…

『あ、クリスマスプレゼントでも買ってあげようかな』

 この前、ビッケにハッキリ言えたのと、この逢ってはいない空白の時間に…
 ふと、心が緩んだのだと思う。

 わたしは仕事帰りにデパートに寄る…

 ふう、男にクリスマスプレゼントを買うなんて…
 いつ以来かなぁ。

 そんな心の昂ぶりを秘かに自覚しながら、デパート内を見て周り、逡巡した末に腕時計を買った。

 少し高過ぎちゃったかな?…

 でもビッケは腕時計はしていないし、市役所勤めなんだから、これ位はいいだろう…

 そして…

『明日の夜、いいけど』
 と、明後日から東京遠征だから、22日金曜日午後9時半からのお誘いLINEをしてあげた。

 その位はいいよね?

 と、そう自分に言い聞かせて…





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