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無能淫魔とサディスト男
第6章 喋る道具と残酷無慈悲なご主人様達(R18・R18G)
「ハッ、ひぃ、ア、ふぅー...はぁ...ふぅー...。ふぅー...。」
深夜1時過ぎ、クルーエルが所有する豪邸の廊下の片隅で、荒い息を吐きながらうずくまっていたのは、ロゼッタだった。
彼女は深刻な魔力不足に陥っていた。
食事が満足に取れない、ここ最近クルーエルからの呼び出しが無い。
満足に摂取できているのはほぼ水だけという状況が、恐らく魔力不足という原因を作ってしまったのだろう。
早急に誰かから魔力の根源である精液を確保する必要があったが、ロゼッタはイザベラやエリナに臭いと言われ、メイド部屋から追い出されてしまったのだ。
魔力不足となったサキュバスの体からはSOSとして香水のような匂いが放たれるが、イザベラとエリナはそのSOSを「臭い」と言ってきたのである。生命活動の維持が困難になる一歩手前という状況の中、薄情な事をする奴らである。
執事達が集まる寝床へ向かえばいいのでは?と思うかもしれないが、そう簡単にはいかない。魔力枯渇の際、イザベラやエリナ達とはまた【違った意地悪】をロゼッタは執事達【2人】にされてきた経験がある。
頭を下げてお願いしたとしても、確実に精液を口や膣の中に貰えるとは限らないのだ。
もはや同じ仲間と呼べないメイドや執事達の力を借りる事も出来ない、かといってこの状況を打開する解決策も無い中、屋敷の住人達が寝静まった廊下に1人うずくまっているという状況だった。
後2日、もって3日だ。3日以内に精液を貰えなければ彼女の魔力は枯渇するという状況だった。
“ハァ、苦しい…。眠れない...。辛い...。
もう外出する気力も無い。
嫌だけど、執事達の誰かに頼むしか...
嫌だ、ジャクソン以外、意地悪してくる。
だからと言って、こんな夜中にジャクソンだけに頼むのもきっと無理....どうしよう...”
どうしよう、どうしようと考えていたロゼッタだったが、突如廊下に直径1メートル超えの大きな光の玉が見えた。夜空を流れる火球のような光を放っている。
....?幻覚...?
ロゼッタは首を傾げた。
そしてその大きな光の玉をじぃっと見つめていると不思議の国のアリスを象徴するようなアンティークドアが現れたのだ。