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人質交換を託された女
第8章 佐伯の決断
「ンンッ…ンッ…ン…ンンッ…」と声を抑えられず、最後は「ンンンッ!」と大きな声を出し、腰が波打つことを止めらなかった。

温かく、じんわりと心地よい感覚が長く、全身に広がっていく。佐伯さんの驚いた表情を見ても、顔の緩んだ筋肉を戻すことができなかった。初めての体験で驚き、どうしていいのか分からなかった。

「会話は終わりだ…こんなときに中イキするとは…大した人だ…」
リーダーの声が聞こえ、うっすらと見える視界に、再び結び目が付いたスカーフが見えた。

口を閉じるでもなく、抵抗することなく、放心状態のまま、息を整えられず、自ら口を開けて、猿ぐつわの餌食になっていく。

「佐伯…ここに残ると決めた…君の覚悟をこの人に見せてあげなさい…」

佐伯さんはリーダーの言葉に戸惑いながらも、小さく頷いて、小さな手はベストに向かっていた。ボタンに触れた手を見て、私は慌てた。
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