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霧中の夢
第1章 霧中の夢
僕はいつも由美の傍にいる。
でも、由美はそれに気づいていない。
由美は今朝も枕が泪の滴で濡れているのに気づいていた。
また、僕の夢を見ていたのだ。
僕の居ないセミダブルのベッドで由美はぼんやりと目を覚ました。
本来ならば隣で寝ているであろう僕、優一を由美は隣に手を伸ばし探した。
だが、そこには冷たい白いシーツの海が広がっているだけだった。
その冷たい白いシーツの海に顔を埋める。
「優一、どうして突然居なくなってしまったの…」
由美は僕が傍に居る事を知らずにそう呟いた。
涙で白いシーツの海が濡れている。
由美が着ているパジャマは僕らの結婚記念日にお揃いで買ったものだ。
バーバリーのチェックの柄が入ったパジャマだった。
由美はこのパジャマをとても気に入っていた。
僕が居なくなった今でもそれを着て眠っている。
部屋には遮光カーテンの隙間から朝日が漏れていた。
窓の外では雀がチュンチュンと鳴き朝が来たことを知らせている。
(今日は土曜日か…)
由美は心の中でそう呟いた。
ゆっくりと身体をベッドから離して立ち上がる。
寝室の窓に掛かっている遮光カーテンを由美は両手で開いた。
カーテンが開かれると眩しい程の日の光が部屋に入って来て由美を照らした。
でも、由美はそれに気づいていない。
由美は今朝も枕が泪の滴で濡れているのに気づいていた。
また、僕の夢を見ていたのだ。
僕の居ないセミダブルのベッドで由美はぼんやりと目を覚ました。
本来ならば隣で寝ているであろう僕、優一を由美は隣に手を伸ばし探した。
だが、そこには冷たい白いシーツの海が広がっているだけだった。
その冷たい白いシーツの海に顔を埋める。
「優一、どうして突然居なくなってしまったの…」
由美は僕が傍に居る事を知らずにそう呟いた。
涙で白いシーツの海が濡れている。
由美が着ているパジャマは僕らの結婚記念日にお揃いで買ったものだ。
バーバリーのチェックの柄が入ったパジャマだった。
由美はこのパジャマをとても気に入っていた。
僕が居なくなった今でもそれを着て眠っている。
部屋には遮光カーテンの隙間から朝日が漏れていた。
窓の外では雀がチュンチュンと鳴き朝が来たことを知らせている。
(今日は土曜日か…)
由美は心の中でそう呟いた。
ゆっくりと身体をベッドから離して立ち上がる。
寝室の窓に掛かっている遮光カーテンを由美は両手で開いた。
カーテンが開かれると眩しい程の日の光が部屋に入って来て由美を照らした。