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私立桐邦音楽大学附属中学校
第18章 小山田梨果と銭湯
「あ、明日の放課後?」

「うん、だめ?」

「い、いや大丈夫!」

(明日も一緒に居られる!!)

「あー楽しかったー」

小山田はそう言い立ち上がりスクールバッグを持った。

「もう帰るの?」

「うん、お騒がせしましたー」

せっかく恋する女子が来宅したのにその短い時間の大半を妹まひろに引っ掻き回されたままだった。

(やっと2人きりになれたんだ。もっと話をしないと。)

「あ、あの小山田さ……」

ブーブーブーブーブー♪

言いかけた瞬間、携帯電話らしきバイブ音が響いた。

「あ、ゴメン私の携帯だ。」

小山田梨果はバッグから携帯電話を取り出し通話をする。

「もしもし?……あ、おじさん?……ごめんもうすぐ帰るから……ん、わかった。……大丈夫だよ。……生理?うん、終わったから。……うん……楽しみにしてるね。」

(おじさん?……せ、生理…!?)


「ごめんね室賀くん。何か言おうとしてた?」

通話を終えた小山田が弘斗に訊ねる。

「い、いやなんでもない……今の電話って?」

「ん、おじさん……叔父だよ。」

「え…そ、そか……」

(叔父と生理の話題って……?体調を心配してか??)

「帰らなきゃ、まひろちゃんによろしく伝えて。」

「あ、ああ……もう少し話せないかな?」

「うーん、半ドンの日は叔父とすることがあるの。」

「え、そ、それならせめて駅まで送るよ!」

(一秒でも一緒にいたい……話をしたい……)

「ううん、大丈夫。外まだ明るいし。」

「でも!」
「また明日学校で…ね、室賀くん。」

発言を阻止するように言葉を重ねた。急に真顔になる瞬間が小山田梨果にはある。その都度それ以上何も言えなくなる。

「あ、うん……」

「じゃあね。」

再び笑顔に戻り室賀家の玄関を出た小山田は足早に去って行ってしまった。

「……」


ついさっきまで恋い焦がれる女子がいた自室に戻る。夢のようで彼女が座っていたクッションまでもが愛おしく弘斗はそのクッションを抱きしめた。

「小山田!小山田!小山田ぁ!!」

彼女の甘い芳香が残る部屋で全裸になり自慰をした。
今回はまひろの邪魔は入らなかった。
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