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第19章 小山田梨果の住む町①

しばらく並んで歩くと小山田は写真館の前で足を止めた。

「真田写真館？」

「そう本日のメインイベントー！はい拍手～！！」

パチパチパチパチ

「なんで室賀くん拍手しないのよー！」

「いや、急に振られても……」

「ノリ悪いなぁ。ここに入る時はひとネタ打たないとなの。」

「え？」

「いくよ！」

「え？え？」

「こんにちわー！」

写真館に入る小山田。

「お、おじゃまします……」

弘斗も続いて入る。

「タンメン２つ！！」
「さっき食ったばっかやろっ！」

「おお……室賀くん。」

「な、なに？」

「やればできるじゃん！！」


「いらっしゃいませ……って梨果ちゃん？」

店内から女性が１人出てきた。セーラー服にエプロン。長い黒髪の美少女。

「あっ！あっ！あっ？」

「こら室賀くん、人に指差しちゃダメだよ。」

「ご、ごめん……でも。」

「驚いた？」

「さ、真田美幸！！？？」

「呼び捨てもダメ！」

「こ、こんにちは……」

弘斗の目の前に昨夜のドラマにも出演していた人気子役の真田美幸がいた。

「美幸ちゃん紹介するね。彼はクラスメイトの室賀くん。」

「どどどもどうも、室賀弘斗です。」

「室賀くんね。私は真田美幸と申します。よろしくね。」

「しししし知ってます！よよよよよよよろしく。」

「びっくりしたでしょ？美幸ちゃん可愛くて。」

「すごく可愛いです！」

「あ、ありがとうございます。」

「えへへ……」

ゴツン！！

「あいたっ！！」

なぜか小山田に背中をグーで殴られた。