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私立桐邦音楽大学附属中学校
第23章 内科検診

(小山田がヌードモデルを……)
朝の登校の列車内で弘斗は思い悩んだ。小山田梨果本人にその真偽を問い質そうとも考えたが、それを聞いて何になるのだとも思い葛藤した。
「俺に何の権限が……かといって気になるし……」
「……賀くん。」
「ん?」
学校の最寄り駅の階段を降りたところで背中から声をかけられたような気がしたので振り返る。
(あれ?誰もいない……)
気のせいかと思い再び歩みを進める。
「室賀くんってば。」
ブレザーの裾を引っ張られたので再び振り返る。
(あれ……やはりいない。)
「ううー!ううー!!」
下からうなり声が聞こえたので視線を下げるとそこに小さな少女、高遠美月がちょこんといた。
「高遠……いたのか。」
「ううー!ううー!絶対わざとでしょ。」
ポカポカと殴られた。
「ごめんごめん。」
「ううー!」
「お前、俺の名前初めて呼んだな。」
高遠は学園で片手に入るほどの美少女として名高いが男子とはまず絡む事はないほどの人見知りだ。なので通学中の学園の生徒たちがこの珍しい光景に注目しているのがわかった。
(高遠やっと俺に馴れてくれたか……?)
少し可愛く思えた。
「室賀くん何をブツブツ言ってたの?」
「えっ?!」
「……室賀くん。結局梨果の地元に行ったの?」
「ああ、行った。」
「あーあ、やめとけばいいのに。」
「だな。全くあーあだよ。」
「おじちゃんに会ったの?」
「おじちゃん?」
「あ、ごめん、梨果の親戚の叔父さん。」
「いや、叔父さんには会ってない。」
「そうなんだ。」
(……そうだ、高遠は知ってるかも。)
「小山田が地元でヌードモデ……」
「美月ー!!」
「あ、奏音。おはよう。」
角山奏音が後ろから駆けてきた。
(はぁ……また邪魔者が。)
「角山……」
「は?なに室賀、今度は美月狙い?この浮気者っ!」
「はあ?!なに朝からキレてんだよ……」
角山奏音が加わり生徒たちからの注目度は更に増す。
(き、気まずい……)
結局小山田のヌードモデルについて聞くことはできなかった。
朝の登校の列車内で弘斗は思い悩んだ。小山田梨果本人にその真偽を問い質そうとも考えたが、それを聞いて何になるのだとも思い葛藤した。
「俺に何の権限が……かといって気になるし……」
「……賀くん。」
「ん?」
学校の最寄り駅の階段を降りたところで背中から声をかけられたような気がしたので振り返る。
(あれ?誰もいない……)
気のせいかと思い再び歩みを進める。
「室賀くんってば。」
ブレザーの裾を引っ張られたので再び振り返る。
(あれ……やはりいない。)
「ううー!ううー!!」
下からうなり声が聞こえたので視線を下げるとそこに小さな少女、高遠美月がちょこんといた。
「高遠……いたのか。」
「ううー!ううー!絶対わざとでしょ。」
ポカポカと殴られた。
「ごめんごめん。」
「ううー!」
「お前、俺の名前初めて呼んだな。」
高遠は学園で片手に入るほどの美少女として名高いが男子とはまず絡む事はないほどの人見知りだ。なので通学中の学園の生徒たちがこの珍しい光景に注目しているのがわかった。
(高遠やっと俺に馴れてくれたか……?)
少し可愛く思えた。
「室賀くん何をブツブツ言ってたの?」
「えっ?!」
「……室賀くん。結局梨果の地元に行ったの?」
「ああ、行った。」
「あーあ、やめとけばいいのに。」
「だな。全くあーあだよ。」
「おじちゃんに会ったの?」
「おじちゃん?」
「あ、ごめん、梨果の親戚の叔父さん。」
「いや、叔父さんには会ってない。」
「そうなんだ。」
(……そうだ、高遠は知ってるかも。)
「小山田が地元でヌードモデ……」
「美月ー!!」
「あ、奏音。おはよう。」
角山奏音が後ろから駆けてきた。
(はぁ……また邪魔者が。)
「角山……」
「は?なに室賀、今度は美月狙い?この浮気者っ!」
「はあ?!なに朝からキレてんだよ……」
角山奏音が加わり生徒たちからの注目度は更に増す。
(き、気まずい……)
結局小山田のヌードモデルについて聞くことはできなかった。

