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私立桐邦音楽大学附属中学校
第26章 身体測定
全ての測定のスケジュールを終えて昼休み。弘斗はもう一度小山田梨果と話す機会を窺っていた。


「小山田!」

学食に行く途中の渡り廊下を一人歩く小山田を見つけて声をかけた。

「……室賀くん。」

「ぬ、ヌードモデルの話を……聞かせてくれないかな?」

「やだ。また怒り出して私に説教するつもりでしょ?」

「ち、違う違う!」

「じゃあなに?」

「き、興味があって……」

「……それってどの角度で?」

「えっと……」

ここは小山田の性癖を利用して一芝居打つことにした。

「お……オカズになるかなーって……あはは……」

これは嘘ではないが主旨でもない。小山田から真実を聞き出すのに最適と考えた手段だった。

「なるほど……いいよ。」

「ほ、ホントか!」

「でもそんな話学校でできないから放課後また一緒に帰ろ?」

「まじか!」

(よっしゃーーー!!!)

しかし真実を聞いたとして傷つくのは自分だということも弘斗は気付いている。

(だけど知りたいんだ。)
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