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私立桐邦音楽大学附属中学校
第6章 肘に伝わる感触
「河海塾の社長さんがたまたま私の写真を見かけたとかで……」

「小山田さんの写真を見かけるってどういう経緯なの?」

女生徒が不思議そうに訊ねる。

「近所の写真館のショーウィンドーに私の写真が飾ってあって……」

小山田梨果が真田写真館のショーウィンドーに自身の写真が貼られた経緯を話した。


「すごっ!人生何が起きるかわからないねー」

「なるほどー、それ見てその社長は小山田に一目惚れってことなのか。」

内藤が顎に手を置きながら呟いた。

「本当にたまたまなの。」

「すごいね梨果!有名人じゃん!」

「なに言ってるの奏音、ただの広告モデルだよ。」


キーンコーンコーンカーンコーン♪

チャイムが鳴りこの場はひとまず収まり日常の学校生活が始まった。


しかし休み時間になる度に他のクラス、他の学年の男子生徒までもが教室にやってきて小山田の姿を探していた。今まで全然注目されていなかった小山田梨果であるが、一躍注目の美少女として学園内をざわつかせた。

「他のクラスに入るの校則違反ですよ!」

クラス委員長が教室に侵入する他クラスの生徒を阻止している。


「少なくとも学園内では有名人になったね梨果。」

そんな男子生徒たちを眺めながら高遠美月が呟く。

「え?いつも通り奏音と美月を見に来てるんじゃない?」

「いやいや、昨日までこんな大勢来てなかったから明らかに梨果を見に来てるでしょ!」

と角山奏音。

「あーあ、とうとう小山田の秘めたる美しさにみんなが気付いてしまったなー」

「なんで内藤くんは古参面なのよ…もちろん私たちも気付いてたよ。正直私は梨果の可愛さは神憑ってると思ってる。」

「あはは…奏音に言われるとイヤミにしか聞こえないよー……」

苦笑する小山田梨果。

「本当に梨果は可愛いよ。でもわたしは神憑ってるというかむしろ“魔性”だと思うけど……」

「ん?美月なんか言った?」

「……ううん。」



(魔性か……言えてる。)

高遠美月のその小さな呟きに納得した室賀弘斗はその謎めいた美少女に惹かれていく自分に何か目に見えぬ存在から“やめろやめろ”と囁かれているような感覚がした。

(しかし……)

皆と談笑している小山田梨果を見てときめいてしまう。

(か…かわいい!だめだ完全に惚れてしまってるよ俺…)
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